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Project

「マン島TTレースプロジェクト」は、電動スーパーバイクの研究開発を通じて、
U-29世代のデザイナー及びエンジニアの成長に取り組む、

実践型のプロジェクトです。

▼ Why?・・・なぜ、マン島TTレースに挑戦するのか。

 

今日、自動車エンジニアを志す学生の育成を目的に、日本やドイツ、アメリカなど世界8ヶ国で「学生フォーミュラ大会 (Formula SAE)」が実施されています。

学生が自ら設計、製作したフォーミュラカーで順位を争う、ものづくりの競技会です。

近年は特に欧州勢のレベルが非常に高く、魁が横浜国立大学の開発サポートにあたった2015年の日本大会では、オーストリアのグラーツ工科大学が初参戦ながら、国内の強豪校を寄せ付けない圧倒的な強さで、見事総合優勝に輝きました。

世界の中で日本の技術レベルが高水準にあったのは今は昔の話で、若年層から現在確実に、我が国のものづくりの力は衰え始めています。

 

衰退の原因はいくつかあります。

若者の間で科学技術に対する関心が薄れていることや、それに関連して自動車エンジニアを志す学生の絶対数が少なくなっていること、内輪での関わりや情報に偏り闘争心を得る機会から遠ざかっていることなど、悲観的になれば 該当する理由は枚挙にいとまがありません。

 

しかし我々はこれまで半世紀の間、特にオートバイづくりに関しては、世界のトップランナーであり続けました。

私たちは、先人が培ったノウハウや思いを受け継ぎ、次の時代も“Made in Japan”の誇りを持って競争力のある産業に育てていきたいと、強く考えています。

若手のエンジニアを世界レベルに押し上げるには、とにかく自分たちのつくったモノを実戦の場に投じて世界のハードルを知り、トライ&エラーの中から知恵を絞りだす癖を実践的に身に付けることが必要です。

 

現在のマン島TTレースは、冒頭の学生フォーミュラ大会と並んで、そんな若手エンジニアを育成するための、最も適した環境の1つです。

世界最高峰の公道オートバイレースでありながら、2009年に初めて「TT Zero class(事実上の電動スーパーバイククラス)」が新設されたことで、無限やMotoczysz、Victoryなどの企業系のチームに加え、ノッティンガム大学やブルーネル大学、キングストン大学など、開発の中核をエンジニアの卵が担う、学術系のチームのエントリーが多いのも大きな特徴です。

かつてHondaがこの地で優勝し、一時代を築いて来たように、私たちが次の時代を担っていくんだという強いメッセージを込めて、プロジェクトの遂行に果敢に臨むことをここに表明します。

 

尚、レースでの勝利やマシンの市販化など、途中いくつかの目標を設定しているものの、このプロジェクトの最大の目的とするところは、未来を担うU-29世代のデザイナーやエンジニアの「成長」にあります。
トライ&エラーの中で成功体験を育み、現在の若者がやがて職業人として一人前になったときに、他のプロジェクトにおいてもその能力を遺憾なく発揮し、未来に光を灯す人財となることを強く願っています。

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▼ What?・・・何に挑戦するのか。

 

主に「パッケージ」「スタイリング」「シャーシ(ショックアブソーバ等を除く)」の3点を独自開発し、2020年代後半にマン島TTレース制覇、並びに公道走行が可能なモデルの市販化を実現することを大目標に、計画を推進します。

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▼ How?・・・どのように挑戦を実現するのか。

 

▶ PoC開発フェーズ

魁の代表者が単独、自己資金でプロトタイプ開発を推進し、概念実証のための簡易な試作を実施します。

 

▶ AS開発フェーズ

スポンサーを募り、チームの運営基盤が整った後、以下3つの区分別にリクルーティングを実施。

組織を整えて、技術やデータの蓄積を目的に機体の試作に取り組み、マン島TTレースへ参戦を開始します。

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※ 「PoC開発フェーズ」3ヶ年以上の延長と以降の計画順延について(2020/03/26)

 

チームにとって、2021年のマン島TTレース初出場が直近の大目標でしたが、以下2点の事由により計画の見直しが不可避となり、今後少なくとも3ヶ年はPoC開発フェーズを延長し、併せて以降の計画を順延します。

① レースの主催者発表で、2020年から少なくとも2年間、当該クラスの休止が決定したこと

② 「①」の事由の他、COVID-19に端を欲する経済危機により、スポンサーの新規獲得が困難であること

​“前進するのと同じくらい、立ち止まり、自らを省みることも大切”・・・今回はその機会を得たと考え、深呼吸をしてまた走り出します。

​逆境をチャンスに、今後も全力を尽くして参りますので、ぜひこれからも応援よろしくお願いします!

(2019年8月時点の計画概略図)

▶ FS開発フェーズ

チーム員の能力拡張を重視して、AS開発フェーズのような組織の拡大は抑止しつつ、適宜にマシンを熟成、本プロジェクトの大目的である「U-29世代の成長」や三大目標「① オリジナルマシンの開発」「② マン島TTレース制覇(TT Zero class)」「③ 公道走行が可能なモデルの市販化」の達成に誠心誠意臨みます。

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ライダー

▼ レーシングライダー
対象:マン島TTレース「TT Zero class」出場資格保持者
役割:レース / テスト

 
▼ テストライダー
対象:マン島TTレース出場経験のある日本人ライダーが望ましい
役割:テスト / 可能であれば各種メディアでの情報発信

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研究開発

▼ シニア(デザイン / シャーシ / パワーユニット / テスト班)
対象:レーシングマシンなどの開発経験者(協力会社を含む)
役割:研究開発、特に安全に走る乗り物にするための指導や仕上げ

 
▼ U-29(シャーシ / パワーユニット / テスト班)
対象:チーム加入時に29歳以下の方
役割:研究開発、特に新しいアイデアの発案や実行

Image by Drew Beamer

ビジネス

▼ シニア(経営班)
対象:3年以上の実務経験者
役割:資金調達など事業の収益化

 
▼ U-29(運営 / プロモーション班)
対象:チーム加入時に29歳以下の方
役割:各種手配など組織の効率化 / プロモーション

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